![]() | 熱氷 五條瑛 講談社文庫 2005-08-12 ★★★★★☆☆ |
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カナダで氷山ハンター(飲食用の氷山の氷を採る職業?)をしている石澤恒星が主人公。義姉の朱音の訃報を聞いて悲しむ間もなく、帰国後すぐに朱音の忘れ形見の息子・光晴が誘拐されてしまい・・・。
以前に読んだ五條さんの作品もそうでしたが、主人公だけでなく、代わる代わる、事件に関係する人物からの視点で書かれているんですよね。恒星、佐々木、滑川、タチアナ、荻原、三好、野村、鎌倉・・・。それが、最初はどんな関係があるのか全く分からない状態から徐々に繋がりが見えてくる面白さを味わえるし、主人公の立場だけでなく、色んな人物の思いが交錯してるのが感じられて面白いなぁと思います。
そして、三年前に現れたポセイドンと今回のポセイドンの正体は誰なのかと、謎が二重になっていたりしたところなど、面白さを感じた部分は色々ありました。
章の間に入ってくる「テロリストの系譜」。これのおかげで人物の関係が分かってくるんですが、それだけではないんですよね。読み進むうちに、少しずつ、恒星が思っていることと微妙に違うような気がするなぁと思っていたら・・・。この「テロ〜」自体が説明のためではない別の意味も持たせてあって上手いなぁと思いました。
登場人物にも結構惹かれるところがありました。血が繋がっていない姉弟の朱音と恒星。武器屋?の双子のスワローとグース。滑川とマヤの関係など。人の関係には色々あると思うんですが、恋愛感情が入らない運命共同体って匂いがする人達が多くて、そういうのに惹かれるんだと思います。あと、朱音と息子の光晴は、他の人と同じものを見ても感じ方が違うという設定があるんですよね。それが誘拐された光晴の居場所のヒントとして表れてきてて良かったです。そのキーワードを聞いても私はさっぱり見当はつきませんでしたが。本物じゃないって聞いて、ついつい見当違いの食べ物方向にばかり考えが行ってましたよ(苦笑)
そんな感じで結構楽しめるところはあったんですが。ただ今回は、事件が現首相を〜みたいな大きな事件っぽい感じがしたのに、でも発端は・・・という感じで。そのせいか、ちょっと物足りないような気分になってしまいました。
それと、恒星の思い切りのよさ(?)も。たとえ光晴を助けるためといっても、あそこまで積極的に襲撃のための準備が出来るものなのかなぁと。そのわりに終盤でスワローに言われたことで簡単にグラついてるし。その前に、スワローとグースは武器扱ってて危ない世界にいるはずなのに、なぜ恒星に対してだけ心配するほど気を許したんだろう? 今までの客と違って変わってて興味を持ったっていうのはわかるんですが、いつの間にそこまで好きになってたの?って思ってしまった。恒星を心配するスワローが急に弱く見えて、それまで双子気に入ってたのにイメージダウンしちゃって残念だったんですよ〜。
で、恒星に戻って。「俺は人は撃たない。撃つのは氷だけだ」とずっと言っているから、最終的には狙撃は回避されるだろうなと思って読んでいたけれども、やっぱり彼の取る行動は少々賛同できない所があったのです。特に最後の、犯人に対して取った行動。確かに人は撃ってないけど、でも〜。え?それってありなんですか?みたいな・・・。その後に平穏に戻ったみたいな空気が流れてるし、そんな空気のままカナダへ発っていってしまうのには、どうにも納得いきませんでした。
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以前に読んだ五條さんの作品もそうでしたが、主人公だけでなく、代わる代わる、事件に関係する人物からの視点で書かれているんですよね。恒星、佐々木、滑川、タチアナ、荻原、三好、野村、鎌倉・・・。それが、最初はどんな関係があるのか全く分からない状態から徐々に繋がりが見えてくる面白さを味わえるし、主人公の立場だけでなく、色んな人物の思いが交錯してるのが感じられて面白いなぁと思います。
そして、三年前に現れたポセイドンと今回のポセイドンの正体は誰なのかと、謎が二重になっていたりしたところなど、面白さを感じた部分は色々ありました。
章の間に入ってくる「テロリストの系譜」。これのおかげで人物の関係が分かってくるんですが、それだけではないんですよね。読み進むうちに、少しずつ、恒星が思っていることと微妙に違うような気がするなぁと思っていたら・・・。この「テロ〜」自体が説明のためではない別の意味も持たせてあって上手いなぁと思いました。
登場人物にも結構惹かれるところがありました。血が繋がっていない姉弟の朱音と恒星。武器屋?の双子のスワローとグース。滑川とマヤの関係など。人の関係には色々あると思うんですが、恋愛感情が入らない運命共同体って匂いがする人達が多くて、そういうのに惹かれるんだと思います。あと、朱音と息子の光晴は、他の人と同じものを見ても感じ方が違うという設定があるんですよね。それが誘拐された光晴の居場所のヒントとして表れてきてて良かったです。そのキーワードを聞いても私はさっぱり見当はつきませんでしたが。本物じゃないって聞いて、ついつい見当違いの食べ物方向にばかり考えが行ってましたよ(苦笑)
そんな感じで結構楽しめるところはあったんですが。ただ今回は、事件が現首相を〜みたいな大きな事件っぽい感じがしたのに、でも発端は・・・という感じで。そのせいか、ちょっと物足りないような気分になってしまいました。
それと、恒星の思い切りのよさ(?)も。たとえ光晴を助けるためといっても、あそこまで積極的に襲撃のための準備が出来るものなのかなぁと。そのわりに終盤でスワローに言われたことで簡単にグラついてるし。その前に、スワローとグースは武器扱ってて危ない世界にいるはずなのに、なぜ恒星に対してだけ心配するほど気を許したんだろう? 今までの客と違って変わってて興味を持ったっていうのはわかるんですが、いつの間にそこまで好きになってたの?って思ってしまった。恒星を心配するスワローが急に弱く見えて、それまで双子気に入ってたのにイメージダウンしちゃって残念だったんですよ〜。
で、恒星に戻って。「俺は人は撃たない。撃つのは氷だけだ」とずっと言っているから、最終的には狙撃は回避されるだろうなと思って読んでいたけれども、やっぱり彼の取る行動は少々賛同できない所があったのです。特に最後の、犯人に対して取った行動。確かに人は撃ってないけど、でも〜。え?それってありなんですか?みたいな・・・。その後に平穏に戻ったみたいな空気が流れてるし、そんな空気のままカナダへ発っていってしまうのには、どうにも納得いきませんでした。
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![]() | 紫嵐 五條瑛 双葉文庫 2005-03-10 ★★★★★☆☆☆ |
革命小説シリーズの第2弾。今回の主人公は、カンボジア難民の鳩(本名キュー・ティット)。
鳩が最近一緒につるんでいたチューンが突然消息を絶ちます。彼への見切りのつけどきと思っていた鳩に、北京系マフィアからチューンを探すよう強要され、鳩はそれを断れず彼を捜し始めます。
第1弾『断鎖』の時も思ったんですが、今回も色んな人が絡んできていて面白かった!最初にデリバリーヘルスの経営者・花月の死があって、その犯人を確かめるためにチューンを探しているような感じだったのに、チューンを追っていくうちにその奥に見えてくる組織や思惑があって・・・。読んでも読んでも先が気になって仕方がない!
面白いと思うのは、大きな山場が過ぎてこれでこの事件も終わって後は最後の結びくらいになったかなー?って辺りに思ってもいなかった伏兵?が待っているところです。それで事件が大逆転とかではないんですが、その伏兵が一番主人公に堪える出来事のような感じになっていて、あぁ、やっぱり最後まで気を抜けないわ〜と思ってしまいます。そういうことを感じるのも快感で、1冊読む毎に五條さん好き度が高くなっていっている気がします。この作品は、第1弾よりも事件としては穏やかな感じなんですけど、最後までずっとワクワクしながら読めました。もちろん、主人公を含め登場人物は多国籍なので色々と考えさせられもしました。
あと魅力なのは、第1弾からの登場人物・亮司とサーシャです。1弾の主人公・亮司と比べると、鳩はちょっと地味で年齢も高いので、話の面白さじゃなく”好み”かどうかでみるとどうしても負けるんですよね。また、サーシャが連れてきた少年・すみれが今回登場するので、彼の可愛らしさと可愛いだけでない頭の良さ、重要人物(サーシャ)との密接度もあって、どうしても鳩より印象に残ります。私は亮司がお気に入りなので、ちょっと出てくるたびにわーい亮司だ♪とすっごい喜んでました。だってさ、『断鎖』の頃よりすごい素直で可愛くなってないですか?? だけどサーシャのことは鳩に話すときもムスッとしてたりしてさ。余計可愛いっつーの。さらにさらに、サーシャが亮司のおでこにキスですと?! ”執着のなさを・・・”とか書かれてても俗物な私は思わず興奮してしまいましたっ(笑)いやあ楽しいです。サーシャも相変わらずとっても思わせぶりな方でまだまだ謎な人物で気になりますねぇ。
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鳩が最近一緒につるんでいたチューンが突然消息を絶ちます。彼への見切りのつけどきと思っていた鳩に、北京系マフィアからチューンを探すよう強要され、鳩はそれを断れず彼を捜し始めます。
第1弾『断鎖』の時も思ったんですが、今回も色んな人が絡んできていて面白かった!最初にデリバリーヘルスの経営者・花月の死があって、その犯人を確かめるためにチューンを探しているような感じだったのに、チューンを追っていくうちにその奥に見えてくる組織や思惑があって・・・。読んでも読んでも先が気になって仕方がない!
面白いと思うのは、大きな山場が過ぎてこれでこの事件も終わって後は最後の結びくらいになったかなー?って辺りに思ってもいなかった伏兵?が待っているところです。それで事件が大逆転とかではないんですが、その伏兵が一番主人公に堪える出来事のような感じになっていて、あぁ、やっぱり最後まで気を抜けないわ〜と思ってしまいます。そういうことを感じるのも快感で、1冊読む毎に五條さん好き度が高くなっていっている気がします。この作品は、第1弾よりも事件としては穏やかな感じなんですけど、最後までずっとワクワクしながら読めました。もちろん、主人公を含め登場人物は多国籍なので色々と考えさせられもしました。
あと魅力なのは、第1弾からの登場人物・亮司とサーシャです。1弾の主人公・亮司と比べると、鳩はちょっと地味で年齢も高いので、話の面白さじゃなく”好み”かどうかでみるとどうしても負けるんですよね。また、サーシャが連れてきた少年・すみれが今回登場するので、彼の可愛らしさと可愛いだけでない頭の良さ、重要人物(サーシャ)との密接度もあって、どうしても鳩より印象に残ります。私は亮司がお気に入りなので、ちょっと出てくるたびにわーい亮司だ♪とすっごい喜んでました。だってさ、『断鎖』の頃よりすごい素直で可愛くなってないですか?? だけどサーシャのことは鳩に話すときもムスッとしてたりしてさ。余計可愛いっつーの。さらにさらに、サーシャが亮司のおでこにキスですと?! ”執着のなさを・・・”とか書かれてても俗物な私は思わず興奮してしまいましたっ(笑)いやあ楽しいです。サーシャも相変わらずとっても思わせぶりな方でまだまだ謎な人物で気になりますねぇ。
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